「ーー魔法をかけてるんだ……

声にはしない娘の魔法が、どんな想いでも、願いでも、果穂は叶ってほしいと思う。このケーキが幸せを運ぶと信じたかった。」

 

娘とともに日本、横浜の実家に戻り、フランス人夫との連絡を断って一年。ある日、妻の元に届いた一本のメールには「KIDNAPPING(連れ去り)」の文字が。

念願のパリでのパティシエール修業。運命と信じて疑わなかった夫との出会い。フランスでの出産。少しずつ破綻してゆく生活。小学校入学を控えた娘の進路ーー。妻に持ち込まれたケーキコンクールへの参加が、そのすべてを混ぜ合わせ、避けてきた夫と向き合うことを決意させる。

娘と母。母と夫。夫と娘。日本とフランス 。さまざまな親子がすれ違いながら描かれる、「家族」のありかたを問う物語。

 

「日本人女性による子どもの連れ去り」。日本でも共同親権が導入(26年4月施行)されるなか、フランスでたびたび話題となりながら日本での報道は少ない国際結婚による子どもの親権問題を下敷きに、日本とフランス、子どもと夫の間で揺れる妻の視点から、家族の形を模索する人々を描く最新長編。

 

 『パティシエールまたは連れ去り犯の言い分』

著:パリュスあや子

本体:2200+税

判型:四六版変形(127×188mm×23mm) 320頁 並製

ISBN:978-4-910882-12-3 C0093

 

発売:2026年6月22日

流通:取次流通あり。直取引あり。

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パリュスあや子

神奈川県横浜市生まれ、フランス在住。広告代理店勤務を経て、東京藝術大学大学院映像研究科・脚本領域に進学。『隣人X』で第14回小説現代長編新人賞を受賞し、小説家デビュー。2023年に映画化された。他の著書に『燃える息』『アレアレ!』(講談社)『パリと本屋さん』(エイチアンドエスカンパニー)がある。

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